« ウエストを38インチから23インチに | トップページ | 平等の機会 »

2014年11月20日 (木)

スライトフロントコルセット

Corset1

1908年、時はまさにS字コルセット大流行の渦中にあった。
S字コルセットはコルセット前部が真っすぐでありながら側部、背部は以前のコルセット同様に絞り込まれている。その結果、S字コルセットの着用者は胸を前に、尻を後ろにつきだす姿勢を取らざるを得ない。それはとりもなおさず女性の特徴である胸と尻を強調する結果になる。これを側面から見たとき、あたかもSの字のように見えるのでS字コルセットと呼んでいる。別にスライトフロントコルセットとも呼ばれ、欧米ではこちらの呼び名が一般的なようだ。西洋人は何ともエロチックなコルセットを考えついたものである。
Corset25f1web1

このレントゲン写真は1908年フランス人医師Ludovic O'Followellによって撮影された。スライトフロントコルセット着用者を前から撮影したものである。名前の通り前部は真っすぐである必要があるため、バスクは太いものを使用している。前部のボーンは合計12本配置して前部を真っすぐに保っている。スライトフロントコルセットは何より前部を真っすぐに保たなくてはならないので、銅板や鉄板を内装するタイプもある。当店で取り扱っているC&Sのスライトフロントコルセットには柔らかい低炭素鋼の幅30mm程度の板をバスクの両サイドに配置している。柔らかい低炭素鋼は体の線にもある程度なじみスライトフロントコルセットもっとも適した素材であるとC&Sのスチュワートは言っていた。多分銅板は柔らかすぎるのだろう。
ところで、胸郭見てみるとコルセットの締め付け作用により、下部が漏斗状に変形していることが見て取れる。
きれいなカーブである。
Corset25f4web2

こちらレントゲン写真は背部から撮影したものである。コルセットの紐、ハトメ、ボーンが確認できる。
前部と違い左右4本のボーンは短めである。こうすることによって体の動きを許容するための工夫かもしれない。
背部からみると胸郭が内側に曲げられていることが分かる。このような形の胸郭が一旦形成されるとコルセットを外してもそれは維持される。しかし、コルセットを外したままの生活を長期(三か月程度)に続けると元の形に戻ってしまう。このためコルセットは継続的に着用されなくてはならず、できれば24時間、365日である。
このようにコルセットで胸郭を締め付けると、必然的に腹式呼吸はできなくなる。昔の体育の教科書に女性は胸式呼吸、男性は腹式呼吸などということが書いてあったが、呼吸の仕方の違いは性別によるのではなく、コルセットを着用しているか、していないかによるのである。

スライトフロントコルセットは現在でも生産されており、当店でも販売されている。あなたもスライトフロントコルセットを試してみてはいかがだろうか。

« ウエストを38インチから23インチに | トップページ | 平等の機会 »

コルセット」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/585725/60684919

この記事へのトラックバック一覧です: スライトフロントコルセット:

« ウエストを38インチから23インチに | トップページ | 平等の機会 »

無料ブログはココログ