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2012年5月19日 (土)

コルセットの着用と女性解放運動は矛盾するか?

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ここに一枚の写真がある。私はこの写真を中学の社会科の教科書に掲載されていたことを覚えている。この写真は1913年3月3日、ワシントンで行われた婦人参政権を求めるデモ行進である。しかし、よく見ると彼女たちは当時流行していたS字コルセットを着用しているのが見て取れる。中学生の私には、婦人解放論者がコルセットをするのは矛盾のように思えた。なぜなら、当時激しかったウーマンリブ運動の闘士はブラジャーさえ攻撃しており、コルセットなど論外だった。
①ブラジャーの着用を強制する社会的圧力は女性の人権を侵害している。
②女性にブラジャーの着用を強制するなら、全ての男性は睾丸帯を着用すべきである。
③ブラジャーで胸を吊り上げ男性に媚を売る行為である。
④ブラジャーの着用強制は資本家の陰謀である。……
時のニクソン大統領はたまりかねて記者会見で、女性はブラジャーをつけるべきだと述べたほどである。

今、こうした考えの女性はいるだろうか?
こうした考えには幾つもの誤りが含まれている。
①ブラジャーが強制されていると思っている。
②女性も男性も全く同じでないと我慢できない。
③異性を敵と定義している。
④気に入らないことは全て資本主義のせいにする。

年齢が分かってしまうが、私は1970代後半中国を訪れた。当時の中国では男も女も青色の人民服を着ていた。これぞまさに男女平等を絵に描いたような光景であった。しかし、私は内心嫌だった。着ている中国人自身嫌だろうと感じた。しかし、そのことは一切言わなかった。言ったら資本主義のブルジュァ思想に汚染していると批判されるに決まっていたからだ。中国共産党は人権の概念を全く持っておらず、しかも暴力的だった、今もそうだ。ウーマンリブのやり方や主張も同様に思える、非常に浅い思考である。最近のジェンダー論も同じように思えて好きではない。

今、思うにコルセットを着けて婦人参政権運動をすることは決して矛盾ではない。なぜなら、コルセットの着用は強制されたものではなく女性自身の選択だったし、女性も男性も全く同じになることが目的ではなかったのだから。女性性を否定しない地に足のついた運動の結果アメリカでは1920年、女性参政権が認められた。

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