2018年5月26日 (土)

コルセットの罪

Photo
肺は自ら呼吸運動することはできない。そのため上の図のように胸郭には多くの筋肉が付随し、それらが収縮や弛緩を繰り返し、肺を膨らませたり、縮小させたりしている。普段意識することはないが、人体は非常に複雑で巧妙なシステムである。

2
次の写真は19世紀末英国女性の胸郭である。胸郭全体の容積も小さい。第四、五肋骨の軟骨はS字状に内側に曲がっている。また、胸郭下部が漏斗状にすぼまり、左右の肋骨が近接している。

こうした変化はコルセットを幼少時から着用した結果、胸郭が異常な成長をしたものと推定できる。このような形状の胸郭では正常な呼吸は困難であったに違いない。いわゆる肩で息をするような呼吸を常にしていたものと思われる。

この体幹部での大きな人体の非常に複雑で巧妙なシステムの働きを阻害し、様々な健康障害を引き起こす可能性があった。この意味からすると中国の纏足の方が罪が軽いかもしれない。

2018年5月19日 (土)

人間の胸郭

Photo

写真は正常な人間の胸郭である。

全体的に見ると下方に広がった籠状の構造である。この中に肺と心臓が収容されている。12対の肋骨が籠を形成するが第1112肋骨は胸骨につながっていないため、コルセットトレーニングで肋骨除去の対象となる。その他の肋骨は軟骨を介して胸骨につながり、そこを胸肋関節という。反対側は胸椎とつながっており、これを肋椎関節と呼ぶ。

このように胸郭は関節を持っているので柔軟に動き、その時々にあった動きで呼吸運動をする。運動を具体的に見ると、①胸郭上部が前後に動く胸式呼吸②胸郭下部が横側に広がる腹式呼吸である。

コルセットでウエストを締め上げたとき腹式呼吸は不可能になる。古い教科書には女性は胸式呼吸、男性は腹式呼吸などと書かれていたが呼吸の違いは性別によるのではなく、コルセットの着用習慣の有無によるものである。おそらく明治時代に輸入した論文をそのまま教科書に載せた結果だと思う。文部検定もいい加減なものだ。

2018年5月11日 (金)

妄想派

Photo
写真は撮影時期不明だが、明治期と思われる花魁の姿である。

花魁は罪深い職業であるため裸足で、高下駄を履いている。帯を前できつく結びお太鼓で足元を見ることはできない。髪には派手な簪が幾本も飾られ、まるで剣山のようである。おそらくこの格好では歩くことも立つことも、ほとんどの日常動作が不可能であったと思われる。それゆえ、禿(かむろ/見習いの遊女)を二人従えている。まさにセックスに特化した女性である。

これは女の行動を制約し家畜のように全てを支配したい男の願望と、男を誑し込めたい花魁側の思惑が見事に一致した究極の姿かもしれない。思うに纏足も、コルセットも、帯もその本質は女の行動を制約し全てを支配したい男の妄想と女の思惑が一致したところで存在した。これを野蛮と思うか、生殖上有用と考えるか難しいところだ。しかし、私は妄想派である。

花魁の名誉のために付け加えたいが、花魁は単なる売春婦ではなく、教養があり客と知的な会話が可能であった。床入れのためには多くの手続きと多額の出費が必要であった。花魁を抱くことができるのは選ばれた男だけだ。

 

2018年5月 3日 (木)

苦しさを耐え忍ぶ

2

写真は優美な着物姿の女性である。しかし、一見優美な着物姿も次の写真の① 帯枕② 前板④ 腰ひも⑤ 帯揚げ⑥ 帯締めなどの小道具がないとこうした形にならない。幾本もの紐で締め上げる。

Photo

帯をしっかり締めていないと着物が着崩れしだらしない格好になってしまう。帯を緩めることは性的な意味でもふしだらな印象を与えるため決して帯を緩めてはならない。女性は和服でも苦しさを耐え忍ぶことを要求されている。おそらくコルセットの締め上げに負けず劣らずの被服圧が女性の体に掛かっているものと思われ、ルーズコルセットがふしだらさを想起させるのと同じ意味づけが存在している。

和服の文化をただ美しいと礼賛するだけではなく、その背後にある性的意味を考えると世界の三大奇習に入れられるのもあながち違和感を感じることもないのではないか。

2018年4月27日 (金)

朝鮮

朝鮮は中国からの影響をあらゆる面で強く受けてきた。もちろん性風俗の面でもそうだある。朝鮮の王朝にも宦官がいただけでなく、朝鮮人の宦官を中国に献上していた。宦官の文化は朝鮮に深く根付いていた。

                             

Photo

写真右端の人物は金正日の異母兄弟、金平一である。彼は反逆精神を除去するために一男一女をもうけた後、32才で金正日により去勢させられた。今は東欧のどこかで北朝鮮の大使館員をしており、本国に帰ることはほとんど許されないようだ。去勢をすると反逆精神もなくなるのかどうかは不明だが北朝鮮では今でもこのようなことが行われている。金正日のせがれ、金正恩は異母兄弟の兄、金正男を神経毒物で殺害し、義理の叔父さんを高射砲でバラバラにしたことは記憶に新しい。

 

本日、南北会談が板門店で開かれ文と金正恩はにこやかに握手した。朝鮮半島に平和が訪れるかもしれないという思いを多くの人が抱いたかもしれない。しかし、北朝鮮という国が空恐ろしい国であることを忘れてはいけない。金親子が空恐ろしい血筋であることを決して忘れてはいけない。このことを忘れれば

 

2018年4月20日 (金)

ネガティブな文化

Photo
このブログの趣旨からはややずれるが、中国の性習俗を語るとき、宦官の存在に触れないわけにはいかない。宦官というと宮廷の内部に深く入り込んで権謀術数の限りを尽くし政治を壟断、賄賂を貪る悪者のイメージが強い。大部分の宦官は無学で、がめつくて、卑しかったのだと思うが、司馬遷、蔡倫、鄭和など偉業を成し遂げた宦官も少なからず存在する。司馬遷はなんと紀元前90年『史記』を著し、蔡倫は紀元105年に紙を発明し、鄭和は1405年から数次にわたる大航海を指揮したことで有名である。中国の宦官の歴史も極めて長いものであったが、清朝の滅亡とともにそれも終わった。

日本は中国から漢字、思想、医学など多くのものを学んだ。しかし、纏足、宦官、科挙などは決して日本にもたらされることはなかった。当時の日本の指導者の英明さの表れであることは勿論だが、それ以上に中国文化と日本のそれが全く異なっていて、仮に導入したとしても定着しなかったからだと思う。

中国文化のネガティブな特徴は残酷さ、凶暴さである。その特徴は今、東シナ海、南シナ海、チベット、新疆、ウイグルでいかんなく発揮されている。纏足、宦官、科挙はなくなったが中国文化のネガティブな特徴は今もこれからも変わることがないだろう。日本人は相手も自分と同じ善良さを持っていると思っているが、とんでもない間違えだ。相手は残酷、凶暴であることを片時も忘れてはいけない、騙されてはいけない。

2018年4月13日 (金)

時の評価

Photo
 纏足の習慣が始まったのは約千年前と言われている。1902年纏足禁止令が出たが、地方では1939年頃まで纏足を施していた。そのため纏足を施した女性が少数ではあろうがまだ存命である。

 前回述べた他、纏足を施す理由は歩行のバランスの崩れを内股の筋肉で補うため膣の締まりがよくなるともいわれているが、真偽のほどは不明である。このような性的必要性からの説明もさりながら、儒教思想を背景に女性を家庭に閉じ込めておくための手段とみるのはより正しいように思える。女に貞操を守らせ、亭主の征服欲求を満足させるのに纏足は都合がよかった。女にしてみれば、これで亭主を腑抜けにでき、結婚市場で有利な立場に立てる。事実、小さな足の女性には求婚が殺到した。

 今から当時を振り返れば纏足は異常でサディスティックな習慣に違いない。しかし、つい最近まで纏足はフェティシズムの対象であり、女性が纏足をしないなどということは考えられなかった。纏足をするのが正常でしないのは異常であった。女性も己が纏足に誇りを持っていたに違いない。しかし、時は評価を180度変えてしまう。

 

2018年4月 7日 (土)

妄想の嵐

Photo
写真は纏足、三寸金蓮である。三寸というから10センチしかない。現代人から見ると病的でグロテスクでしかない。

金蓮は土踏まずが大きく湾曲し窪みができている。両足底面同士を合わせると両足の窪みにちょうどペニスを挿入することができる。まさに第二の膣である。こうしたプレーを「玩蓮」といい、纏足金蓮で性的に戯れるという意味だ。そのほかに纏足の楽しみ方は「聴」、纏足の足音を聞く、「矚」纏足を遠くから、下から眺める、「窺」盗み見る、「看」見る、「視」細かにみるがある。さすが漢字の国だ。また、纏足のにおいを嗅いだり、纏足靴で酒を飲んだりもしたようだ。これこそ妄想全開、妄想の嵐と言えよう。中国人の想像力には感心する。

纏足には金蓮以外にも様々なタイプの形があるようだが、金蓮は纏足の花形だったようだ。金瓶梅に藩金蓮という淫婦が登場するが、考えてみると、そもそも名前からしていやらしい絶妙なネーミングである。ことほど左様に纏足金蓮は中国人に妄想を巻き起こす強力な催淫剤のような役割があった。

2018年4月 6日 (金)

異常と正常

Photo

写真はエセル・グレンジャーである。彼女は歴史上もっとも小さなウエストの持ち主で、なんと13インチ(32センチ)であった。もちろん13インチより小さいウエストの持ち主は歴史上存在したかもしれないが、確認可能な範囲では最小のウエストである。コルセットトレーニングを始める前のウエストは24インチ(60センチ)であるからごく普通のウエストサイズであった。1929年から1939年までの10年間でウエストを13インチ(32センチ)まで絞り込んだ。1929年当時欧米でもすでにコルセットでウエストを絞り込む習慣はほぼ廃れていたにもかかわらず、エセルはコルセットトレーニングを始めたことになる。

2

これはエセルの夫で天文学者のウィリアム・アーノルドグレンジャーの要望に応えてのことである。夫の異常ともいえる要望に応えてあげたエセルはどのような思いだったのか?どのような思いであったとしてもウィリアムが幸せものであったことは間違えない。ウィリアムの学者としての能力や業績は今一わからないが、コルセットやピアスを妄想的に崇め、異常な方向性の性欲の持ち主であったことは間違いないように思う。

ウィリアムだけでなくコルセットやピアスをフェティシズムの対象としている男性は少なくない筈だ。歴史的には20世紀初頭までの欧米ではすべての男性がコルセットにそうした思いを持っていた。そうであることは異常などではなく多数の常識であった。一方、女性もコルセットをしていない女性などいなかった。異常正常は所詮多数か少数かということに他ならない。社会全体がコルセットを妄想的に崇め、コルセットに異常な方向性の性的感情を持っていたのが20世紀初頭までの欧米であった。

2018年3月31日 (土)

奇習

欧米のコルセット、中国の纏足、日本の女帯は世界三大奇習と言われている。
Photo
  考えてみると、確かにどれもおかしな習慣のように思える。前二者は生まれ持った体を無理やり変形する。女帯は身体変形にまでは及ばないが、それでも胸高に締めた帯は下腹部まで達し、体の動きを大きく制約する。
このように女性の体を変形させたり自由な動きを制約するのは何らかの性的な意味を持っているように思う。順次三っの習慣を考えていきたい。

«ガードルやボディースーツの性的意味

無料ブログはココログ